寄り添ってくれるもの

さがしもの (新潮文庫)

さがしもの (新潮文庫)

薄いし短編集だし、この土日で読んじゃおうと思って一日半かけて読了。本にまつわる9つのお話がありました。どれも素敵でした。わたしも本はこうやって記録をつけるぐらい読んでるものだし、今の生活に本はなくてはならないものだし、この本に出会えて良かったって思える本もたくさんあります。だからこそ、こういう本にまつわるお話はどれも共感できたし、そうだよなあ、そうなんだよなあって思いながら読みました。開くだけでどこへでも連れてってくれるもの。読む年齢やそのときの自分の状況、気持ち、環境で読んだ後の感じ方も変わるもの。何だかよく分からないけど、とくべつだとおもえるもの。それらは、本なのだ。確かに、人間は本を読むために生まれてきた動物なのかも知れない。わたしも何度も、本を読み、読んだ後に、この本が世界に存在していてくれてありがとうと思ったことがある。常にわたしの隣にいてくれる本を、改めて好きだと思える、そんなお話たちでした。