短編集でもやられた

ハッピーエンドにさよならを

ハッピーエンドにさよならを

久々に歌野さん。今回は短編集です。それも全部ハッピーエンドではなく、まさにさよならしてるお話たち。本当にさ、歌野さんの着眼点にただただすごいと思った。よくそんなこと思いつくよなあ…と。もうね、それぞれのお話を読み終わるたびに「はあ…」ってなりました。だってアンハッピーなんだもん。不甲斐なく、何の救いもなく終わるお話たちなんだもん。溜息も出るわ…。でもそんな歌野さんの着眼点、発想、お話の結末は面白かった。なんだよそれえええって感じでいっきに読みました。「サクラチル」と「尊厳、死」ってお話がなんかもうやられた感あったなあ。歌野さんには今まで散々やられているから、今回もまたやられてしまった。そういうことかよおおお!ってなりました。うん、面白い。しかしまあ、このお話たちは読了後、本当に後味が悪いっていうか、なんの希望もないお話たちばかりなので、ちょっと気分が重くなります(笑)でもまあたまにはこんな感じも良いかも。