刑事らしくない刑事

アナザーフェイス (文春文庫)

アナザーフェイス (文春文庫)

初めましてな堂場瞬一さん。帯に「堂場瞬一の警察小説、待望の新シリーズ」って書いてあったから、警察小説大好物なわたしとしては買わないわけがなかったんだけど、新シリーズってことは他にもあるってことなのか。調べてないから全然分かんないんだけど、堂場さん、なかなか良かったです。最初の方からお父さん怪しいなあとは思ってたけど。っていうか、そう思わせる伏線が結構あったと思うんだよね。そういう意味では、なんていうか、出来上がってるというか、読みやすすぎるというか、もっとハラハラドキドキ感が欲しかったなあというか。あと、途中から出てきた記者の沢登の存在意義って…だった件。後半で事件に絡んでくるのかなあ、とか大友鉄となんかあるのかなあ、とかいろいろ期待してたけど、中途半端に出てきてもう出てこなくなった。必要…だったんだよね、きっと…。あーでも今後の大友鉄シリーズに出てくるのかな?ってシリーズ化されてるのかは分からないけど。まあそんな感じで、いろいろ思うところはあったけど、なかなか良かったと思います。刑事として、父親として、一人の男として葛藤しながら生き方やすべきことを模索している主人公に、状況は全く違うんだけどなんかちょっと共感してみたり。読み終わってから、このタイトルの意味がなんか分かった。堂場さんの本は今後も読みたいなー。以上。