自分だったらどうするか

さまよう刃 (角川文庫)

さまよう刃 (角川文庫)

一日で読んだ!それだけ時間があるってことなんだけど(笑)久々の東野さんです。
いやあ…これはほんとに。ものすごく、重いテーマでした。考えさせられることが沢山ありました。考えなきゃいけないって思いました。途中で何度も悲しくなった。悲しくなって、この犯人達が本当に憎いと思った。そして、何度も何度も泣きそうになりました。こういう事件って、きっと実際にあるんだよね。私達が知らない…いや、知ろうとしないだけど、きっと実際にあるんだろうなあって。実際にはこの長峰のように犯人に復讐をする人っていないのかも知れないけど、殺してやりたいとは、絶対思うんだろう。こういうことがあったとき、そのとき、被害者の遺族は何を思えばいいんだろう。加害者に対して何を思えばいいんだろう。自分だったら、どうするだろう。きっとこれは、誰にも答えられないんだろうね。和佳子や織部のように、迷うんだろうなあ。法律って何なんだろうって考えた。味方にも敵にもなる。味方になって欲しいときに、敵になる。そんな法律って何なんだろうって思った。何が正しくて何が間違ってるんだろう。本当にね、そんないろんなことを考えさせられるお話だったと思います。目を背けちゃいけないんだろうね。だけど、こんなこときっと実際に自分の身に起こってみないと考えないと思う。平凡が、日常が、そこにはあるから。だけどその日常が壊されたとき、人はどうするんだろう。わたしだったら、最愛の人を誰かの手によって突然奪われたら、どうするだろう。
重いけど、考えなきゃいけないなあって思いました。そういうテーマのお話だったんだけど、そこにはちゃんとそれぞれの思いと信念と、それぞれの正義があったんだなあと思います。本当に、良いお話読みました。映画も近々見に行きたいなあと思います。やっぱり東野さんってすごいね。最後の最後まで衝撃がある。