出発と言う名の卒業

卒業 (新潮文庫)

卒業 (新潮文庫)

探偵とか殺人ものが続いたので、間に重松さんで心をリセットしてみました。いやあこれね、本当に良かった。わたし何度も泣きそうになって、電車の中で読みながら危うく涙流しそうになったし、カフェで読んでるときも、鼻水ズーズーしながら読んだもん(笑)どのお話も、すっごく良かった。重松さんの本って、読むと改めて「やっぱり良いなあ」って思わせてくれるね。どのお話も良かったけど、敢えて挙げるとしたら、あおげば尊しと、追悼が好きです。追悼なんて家で読んでたらきっと涙ボロボロ流して読んでただろうな。重松さんの描く「死」って、簡単に言っちゃえば綺麗なんだけど、ただ綺麗なんじゃなくて、何て言うのかな、その奥にすごく深い、重い、その人の伝えたいことがあって。遺された者の気持ちって言うのかな、その人たちが、その先どう生きていくかって言うのを、ちゃんと伝えてくれる。まさにこの「卒業」は、悲しみを乗り越えて、新しく、生きていくための、それぞれの卒業。すごーく良かった!おすすめです!って言うか、重松さんの本は全部おすすめなんだけどね。