再び会うということ

再会

再会

お久しぶりの重松さん。今回もまた良いお話でした。あったかい、優しい、ほっこりするお話たちでした。様々な「再会」が書かれているお話。人にはいろんな別れがあって、そしてまた再会があるんだなあ、としみじみ思った。その再会は嬉しいかもしれないし、寂しいかもしれないし、悲しいかもしれない。だけど人って、誰かと「再会」することに決して嫌だとは思わないんじゃないかなあとも思う。悲しくなるかもしれないけど、寂しくなるかもしれないけど、あの頃より時間が経って、また誰かと再会できたら、いろんなこと全部すっ飛ばして、懐かしさと嬉しさが勝つんじゃないかなあと。重松さんのお話はほんとうに、そっと寄り添ってくれる、優しいお話ばっかりだなあ。じんわり心があったまる。そこにちゃんと重松さんの言葉が寄り添ってくれる。読みながら、何度も「ああその気持ちわかる。すごくわかる」って思いました。全部好きなお話でした。最初と最後に、繋がりのあるお話を持ってくるのはもう、重松さんらしいというかなんというか。そしてまた、最後に瀬尾っちを主人公に持ってくるのもなんかこう、やられた感があって。良いお話たちでした。ありがとうございました。