何を見たのか

自殺12章

自殺12章

図書館で借りました。帯の「年間3万人へのレクイエム」というのに惹かれて。人は、どうして自殺という道を選んでしまうんだろう。自分を殺す。年間に、とても多くの人たちが、自分の知らないところで、静かに、人生を終わらせていることを知ったとき、何とも言えない気持ちになりました。この作者のあとがきに、見えない人災、と言っていて、ああそのとおりだなあと。しっくりきてしまいました。いろんなことを考えた、一冊。

いつも隣にいて欲しい

いつも一緒に―犬と作家のものがたり (新潮文庫)

いつも一緒に―犬と作家のものがたり (新潮文庫)

犬を飼っているので、つい手に取ってしまいました。短編集なので読みやすかった。いろんな作家さんの、犬に対するいろんな思いが詰まっていました。いやあ、でもね、、「別れのとき」は電車の中で読むものじゃないね。泣いた。こらえきれず、電車の中で涙出てきました。いつかはくるって分かってるけど。いつかその日が必ずくるのは分かっているんだけど。実際に文字で読むと、つらい。気持ちが分かりすぎてつらい。失うときの悲しさを、これを読んで味わってしまい、ますますわたしはその日を迎えるのが怖くなってしまいました。良いお話たちでした。

レンタル猫

ブランケット・キャッツ

ブランケット・キャッツ

ちょっと久々重松さん。図書館で気になってたこれを借りました。レンタル猫って、そこからどうお話を繋げていくのかなあと思っていたけど、さすが重松さんだなあ。良いまとめかたをしてくれる。まさに猫と人の物語。わたしは犬を飼っているし、断然犬派だったけど、これ読んでなんだかムショーに猫が飼いたくなりました。単純。でもなんか、何でも分かってるよ、お見通しだよ、っていうツンとした感じで、隣に寄り添って欲しいなあ、なんて自分勝手なことを考えてしまった。重松さんのお話は、毎回安定のほっこり感。

物語を紡ぐ町

箱庭図書館

箱庭図書館

読者のボツ原稿をおくってもらい、それを乙一さんが自由にリメイクするというなんとも新しい、斬新な一冊でした。随分前に、「死にぞこないの青」は読んだことがあったけど、それ以来乙一さんのお話は読んでなくて。図書館で見つけて、なんとなくタイトルとあらすじに惹かれて読みました。どのお話も面白かった。それも、設定とか発想がすごいなあと。「ホワイト・ステップ」なんて、ああそういう物語の発想もあるのか、と。さらっと読める感じも良かった。普段自分があまり読まない新鮮なお話で、新しい世界って感じでした。

超短編

超短編の世界

超短編の世界

意味が分かると怖い。でも、超短編すぎて「???」で終わってしまうものも多々。でもさくさくっと読めるので良かったです。他のシリーズも読んでみたい。